米Hewlett-Packard(HP)が,「HP ProLiant」サーバー,「HP BladeSystem」ブレード・サーバー,「ProCurve Networking HP Switch 5300」スイッチ用のウイルス対策ソフトウエア「HP Virus Throttle」を米国時間2月11日に発表した。ネットワーク経由で拡散しようとするウイルスの活動を阻止することで,システム全体が被害を受けるのを防ぐ。

 一般的に従来のウイルス対策ソフトウエアは,ウイルスの特徴を記述したシグネチャを参照してウイルスを識別し,システムを保護する。そのため,数秒といったオーダーで拡散する新種のウイルスに対しては,効果的な防御が行えないという。

 Virus Throttleは,ウイルスそのものではなく,ウイルスが実行する異常な動作を監視する。怪しい動きを検出すると,そのシステムからのアクセスを制限して感染を防止し,管理者の対応を待つ。「(異常検出から)数ミリ秒で自動的にアクセス制限をかけるので,人間の介在は不要」(HP社)

 ProLiantサーバーおよびBladeSystem用のVirus Throttleは,ネットワーク・ソフトウエア・パッケージ「ProLiant Essentials Intelligent Networking Pack」に同梱する。米国における予想小売価格は149ドル。ProCurve 5300向けには,無償ダウンロード提供する。

 また同社は,UNIX OS「HP-UX 11i v2」用のウイルス対策スイート「HP Security Containment」も利用可能とした。アプリケーションやファイルに対する不正アクセスを阻止し,ウイルス拡散を阻む。

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