米PalmSourceと米Texas Instruments(TI)は米国時間2月8日に,PalmSource社のモバイル機器向けOS「Palm OS Cobalt」の参照デザインを発表した。TI社の「OMAP」プロセサをベースにする。

 今回発表した参照デザインは2種類で,それぞれGSM/GPRSプロセサ「OMAP730」とEDGEプロセサ「OMAP850」を用いる。「携帯電話のOEMやODMは,短期間に,低コストで高性能のPalm OS搭載(Palm Powered)携帯電話機をGSM/GPRSおよびEDGEネットワーク向けに作成できる」(両社)

 Palm OS Cobaltは,スマートフォンなどの無線デバイスに向けたもので,GSM,MUX,GPRS向けAPIを取り入れている。通話機能コンポーネントを統合し,Wi-FiおよびBluetoothサポートやメモリー保護機能などを備える。5方向ナビゲーションをサポートし,PIMアプリケーションも同ナビゲーション機能に対応済み。カメラ,GPSシステム,無線用SD/IOカード,USB On-the-Goをサポートする。QVGA,HVGA,VGA解像度のディスプレイ(縦型と横型)に対応。個々の機能設定を一元的に管理する「Preferences」アプリケーションを搭載するほか,簡体字中国語をサポートする。

 参照デザインはプロトコル・スタック・ソフトウエアを完備しているため,「早期テストや実地トライアルなどを実施して,アプリケーション開発を加速化し,製品投入までの時間を短縮することができる」(両社)。

 両社は,2005年2月14~17日にフランスのカンヌで開催される「3GSM World Congress」で,Palm OS CobaltとOMAPを組み合わせた携帯電話のデモを行う予定である。

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