米Transmetaが,Efficeonプロセサを搭載するメディア・センター「Digital Entertainment Center」を米国時間1月6日に発表した。プロセサの発熱が少ないため,冷却用のファンが不要という。Transmeta社は,複数の試作モデルを,ネバダ州ラスベガスで開催中の家電関連の展示会2005 Consumer Electronics Show(CES)に出展している。

 同社によると,高性能なEfficeonプロセサを使用するので,テレビ,画像,音楽,ビデオ,インターネット接続など最新のデジタル・メディア・コンテンツを扱えるという。「プロセサの動作時に発熱が少ないので,冷却ファンが必要なく,騒音が小さい。競合製品よりも,リビング・ルームでの使用に適している」(同社)

 CESでは,動作周波数が最大1.6GHzのEfficeonプロセサを搭載し,OSとしてMicrosoft Windows XP Media Center Edition 2005や,米Embedded Software Group(ESG)のRoyal LinuxベースのMythTVを採用した試作モデルを展示する。米MicrosoftのWindows Media High Definition videoなどのソフトウエア・コーデックと,イスラエルMoonlightのH.264コーデックを動作させるデモンストレーションも行う。

 Transmeta社は,Digital Entertainment Centerの参照設計と評価用プラットフォームの開発も進めている。Efficeon 8820プロセサ,カナダのATI Technologiesの画像処理ユニットRADEON 9550,台湾ULI ElectronicsのサウスブリッジM1563を1枚のマザーボードに搭載して提供する。同ボードは,テレビ・チューナ用のPCI拡張機能,10個のUSBポート,音声/ビデオ用出力インタフェースも備える。

 参照設計パッケージは,2005年第1四半期に利用可能とする予定。複数の統合パートナが,同参照設計用アダプタのコンサルティング・サービスの提供を開始する。

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