米映画協会(MPAA:Motion Picture Association of America)の会員企業が,BitTorrentといったPtoPネットワークでファイル交換用にサーバーを運用していた個人を相手取り訴訟を起こした。同協会が米国時間12月14日に明らかにした。同協会は,各国の捜査機関と協力してeDonkey,DirectConnectのネットワーク上の違法なサーバーを停止させる動きに出ているという。

 今回の訴訟では,映画やテレビ番組の違法コピーをインデックス化したサーバーをPtoPネットワーク上で運営していた個人が提訴された。同協会は,このようなサーバー運営者が映画やテレビ番組の違法コピー数百万件の盗難に手を貸していたと主張している。

 MPAAは,米国と英国における民事訴訟に加え,そのほかの数カ国でも違法なファイル交換サーバーの背後にいる人物の刑事訴追を目指している。フランス,オランダ,フィンランドでは,MPAAの通報を受けて捜査当局が動いているという。

 また,APAAは,eDonkeyサーバとDirectConnectのハブをホスティングしている各国のインターネット・サービス・プロバイダーに対し,停止通告の書簡を送付したことも明らかにした。

 MPAAは11月に,ファイル交換ユーザーを相手取って米国各地で民事訴訟を起こしている。MPAAは,「今回の行動は,オンラインの海賊行為と戦うための多方面からなる戦略の一つにすぎないと」とコメントしている。

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