米Apple Computerと米eBay子会社のPayPalは米国時間12月10日に,Apple社の有料音楽配信サービス「iTunes Music Store」にPayPal社の決済技術を導入することを発表した。米国版サービスを対象とする。
ユーザーは,PayPal社の仮想財布(バーチャル・ウオレット)を利用し,iTunes Music Storeで音楽,オーディオ・ブック,ギフト券を購入できる。決済方法は,クレジット・カードや銀行口座などから選べる。
2005年3月31日までの期間限定キャンペーンとして,iTunesアカウントの新規登録ユーザーで,支払い方法にPayPal社のバーチャル・ウオレットを設定した先着50万人(先着順)に,5曲分の無償ダウンロードを提供する。
米メディアの報道(CNET News.com)によると,PayPal社のバーチャル・ウオレットは,売り手がクレジット・カード手数料を支払う必要がないため,小規模販売サイトやオンライン・オークションなどで人気が高いという。今年はじめには,米Roxioの一部門であるNapsterが同社と提携を結んでいる。
iTunes Music Storeは,70万曲以上のライブラリを提供する。米国,フランス,ドイツ,英国,カナダでサービスを展開しており,1曲当たりの価格は米国が0.99ドル,フランスとドイツが同0.99ユーロ,英国が0.79ポンド,カナダが0.99カナダドル。ユーザーは,個人利用を目的とした場合に限り,ダウンロードした楽曲を最大5台のパソコン上で再生できる。CDへの書き込みは,個々の楽曲ならば無制限,プレイリストは最大7枚まで可能。複数のiPodでの再生が認められている。
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