米Microsoftのインターネット事業MSNは,オンライン音楽販売サービス「MSN Music」を正式に開始した。Microsoft社が米国時間10月12日に明らかにしたもの。9月1日に発表したベータ版は米国のみの展開だったが,今回新たに8カ国でサービスを提供するという。「今月末までには,18カ国にサービスを拡大する」(同社)」

 MSN Musicでは,SEMI Music North America社,Sony BMG Music Entertainment社,Universal Music Group社,Warner Music Group社などの大手レコード会社と,3000社以上のインディ・レーベルから,100万曲以上のライセンスを取得しているという。価格は1曲当たり99セント。購入した楽曲は,70種以上の「Windows Media」対応機器やMedia Center PC(「Windows XP Media Center Edition」搭載パソコン)で再生できる。音楽検索ツールを備えるほか,ラジオ・サービス「MSN Radio」のストリーミング放送を聞いたり,他のユーザーのレビューやレコメンデーションを共有したりすることが可能。

 正式版で追加した主な内容は以下のとおり。

・Microsoft社のメディア・センター技術「Windows XP Media Center Edition 2005」と連携
・都市/年代別のミュージック・シーンをリストや地図で選択できる
・ダウンロード提供前または発売前のアルバムをプレビューできる
・ビルボード100などのチャートをはじめ,アーティストのプロフィール,写真,ニュースなどを提供
・数百本におよぶ,最新のミュージック・ビデオを提供
・米Zingyが提供する,携帯電話の着信音をダウンロード可能(10月末)

 MSN Musicは,米国,オーストリア,オランダ,スペイン,スイスで利用可能。デンマーク,フィンランド,ノルウェー,スウェーデンで近日中にサービスを開始する。なおMicrosoft社は,オーストラリア,ベルギー,フランス,ドイツ,イタリア,英国,韓国,ブラジルでのサービス提供に関しても,サービス・プロバイダと提携を結んでいるという。

 またMicrosoft社はシンガポールのCreative Labsとの提携し,Creative社のデジタル音楽プレーヤ「Zen Touch」「Nomad Jukebox」やサウンド・カードを購入した顧客を対象に,MSN Musicを利用するためのソフトウエアを提供する。

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