米IDCは,無線ブロードバンド規格WiMAX(IEEE802.16-2004)に関する調査結果を米国時間12月7日に明らかにした。無線ネットワーキングとブロードバンド向け半導体サプライヤにとって同技術にはチャンスがあるとみられるが,通信ICベンダーが同技術に特化するのは時期尚早だという。

 大手サービス・プロバイダが同技術の導入に踏み切るまで,同技術の展開は2008年まではニッチ市場に限られているという。IDC社は,大規模な802.11e市場が存在すると考えているが,他の技術と激しく競合することになるとみている。

 「WiMAX半導体に関しては,大規模な市場機会の有無,サービス・プロバイダによるWiMAX技術サポートの有無,WiMAX技術がその他の多数の有線,無線ネットワーキング技術と共存する余地があるか否かは疑問が残る」(IDC社半導体研究アナリストのKen Furer氏)

 米Intel,富士通の米国法人Fujitsu Microelectronics America,カナダのWi-LANを含むいくつかのベンダーは,すでに同技術に対応したチップの出荷予定を明らかにしている。

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