米Intelは,無線ブロードバンド規格WiMAX(IEEE802.16-2004)対応の顧客宅内装置(CPE)用システム・オン・チップ(SoC)「Rosedale」(開発コード名)の主要顧客向けサンプル出荷を開始した。Intel社が米国時間9月7日に明らかにしたもの。

 Rosedaleは,単一チップにIEEE802.16-2004 MACおよびOFDM PHY,10/100 MAC,インライン・セキュリティ処理部,TDMコントローラ・インタフェースを統合。複数の機能を1つにまとめたことで,CPEで必要とされるチップ数が減り,機器の小型化が可能になるという。「さらに,機器の検証や試験の作業速度が高速化し,CPEの開発が迅速かつ容易になる。CPEが低価格化する結果,WiMAX導入コストが下がり,普及につながる」(同社)

 WiMAXは,無線通信規格であるIEEE802.16-2004と,欧州の都市型無線ブロードバンド標準であるHIPERMANに準拠した広帯域無線アクセス製品について,相互接続性を確保するための規格。非営利業界団体のWiMAX Forumが策定/推進している。最大75Mビット/秒で最長50kmまでの通信が可能。WiMAX Forumは,相互接続試験と認定プログラムを2005年に開始する予定。

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