英ARM，英Superscape Group，韓国のSinjisoft，携帯電話向け3D技術の提供で協調

早坂利之

2004.11.30

　英ARM，英Superscape Group，韓国のSinjisoftは，韓国の携帯電話機向けにコンソール品質の3Dアプリケーションを提供することで協調する。3社が現地時間11月29日に明らかにした。

　Sinjisoft社は，ARM社とSuperscape社と共同で開発した「Swerve Client」技術のライセンスを受け，GNEXソフトウエア・ソリューションで利用する。Swerve Client技術は，Sijisoft社のGNEXソリューションに3Dグラフィック・エンジンを提供し，韓国の携帯電話上で3Dゲームが楽しめるようになるという。

　Swerve Clientソフトウエア・エンジンは，JSR 184対応3Dアプリケーション・プラットフォーム。Superscape社とARM社が無線機器向けARMプロセサ用に共同で開発したもの。

　Swerve Clientは，コンソール品質の3D JavaとBREWアプリケーションを提供するように設計されており，モデル記述データを使ってインタラクティブ3Dシーンを生成する。ダウンロード・サイズが小さく最適化されているため，メモリーとダウンロード時間の節約につながる。Swerve Client技術は，消費者にまったく新しいアプリケーションを提供しながら，ネットワークの帯域幅の制約だけでなく，携帯機器の電源とコストの制約にも対応する。

　ARM社 Embedded SoftwareディレクタのLance Howarth氏は，「Swerve Clientソフトウエアは，Sinjisoft社のソリューションに高品質な3Dゲームを可能にする最適なパワーとパフォーマンスを提供する。Swerve技術は，動的な韓国のワイヤレス市場に流通する携帯電話機向けゲームとその他アプリケーションのダウンロードの鍵となる」とコメントしている。

　GNEXは，韓国のモバイル・ゲーミング・ソリューションであるSinjisoft社の次世代GVM。ワイヤレス・インタフェースを介してマルチメディア・コンテンツのダウンロードが可能になる。同社のモバイル・ゲーミング・ソリューションは，1600万台を超える携帯電話機にポートされており，１ヶ月のダウンロード数は1000万件を越えている。韓国ではSK Telecom社（CDMA），イスラエルではPartner Communication社（GSM/GPRS）を通じて提供されている。