米In-Stat/MDRは,米国のモバイル・ゲーム市場に関する調査結果を米国時間9月7日に発表した。それによると,2009年には,モバイル・ゲーム・サービスの年間売上高は18億ドルに達し,無線データの売上高全体のうち,約4.4%を占めるようになる。

 モバイル・ゲームに代価を支払う米国の無線通信利用者は,2009年に7860万人に達する。モバイル・ゲームのダウンロードは,2003年と比べて10倍以上に増える見込み。

 In-Stat/MDR社無線リサーチ部門ディレクタのClint Wheelock氏は「モバイル・ゲームは,『Snake』が1997年に初めて携帯電話機に搭載されてから,格段の進化を遂げた」と語る。米国の無線通信利用者の6.5%が,モバイル・ゲーム・サービスの購入に「たいへん関心がある」と答えている。「この数値は,モバイル・ゲームが無線キャリア,アプリケーション開発者,コンテンツ制作者にとって,ニッチ市場としての可能性を抱えていることを明示している」(同氏)

 その他の調査結果は以下のとおり。

・映像や音楽などのモバイル・マルチメディア・サービスとは異なり,モバイル・ゲームに興味を示している消費者は,流行などに敏感に反応するアーリー・アダプタ(新しもの好き)と必ずしも一致しない
・モバイル・ゲームに興味を示す消費者は,カメラ付きのマルチメディア対応携帯電話を所有し,すでに無線データ通信を利用している可能性が高い。平均的に,通常の無線通信利用者と比べて年齢が若く,男性の割合が多い
・パソコン,ゲーム・コンソール,ハンドヘルド・ゲーム機などの家庭内ゲーム機器によるモバイル・ゲームの利用時間は,週平均5.1時間(携帯電話利用者の場合は2.9時間)
・最も人気が高いモバイル・ゲームは,1人用のボード・ゲーム,パズル,言葉遊び

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