米AT&Tは来年初頭より,同社のネットワーク・ベースのファイアウオール「Internet Protect」において,ワームやウイルスの防御機能を提供する。AT&T社が米国時間11月1日に明らかにしたもの。「企業は,ワームやウイルスが自社ネットワークで感染を広げる前に,水際でくい止められるようになる」(同社)。

 同社のグローバルIPネットワークに,サイバー攻撃を識別/抑制する新機能を統合し,企業のITインフラ・ネットワーク,サーバー,パソコン,アプリケーションなどに,サイバー攻撃の被害が及ぶのを未然に防ぐ。同社によると,「企業は自社ネットワークの各ポイントで個別にファイアウオールを導入する必要がない」。

 AT&T社チーフ・マーケティング・オフィサのKathleen Flaherty氏は,「ネットワークで早期に侵入検知と侵入防御を行い,サイバー攻撃の被害を抑制することで,ネットワークそのものをセキュリティ・デバイスとして活用できるようにする」と説明する。「当社の顧客は,ネットワークをセキュリティ保護のためのコンポーネントとして利用することで,煩雑なネットワークのセキュリティ管理を簡易化し,コスト削減を実現できる」(同氏)

 ちなみに同社は今年6月より,Internet Protectでサービス妨害(DoS)や分散型サービス妨害(DDoS)の被害を緩和できる機能をオプションとして提供している(関連記事

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