米Adobe Systemsと米Yahoo!は,Adobe社が無償で提供するPDF閲覧ソフト「Adobe Reader」のオンライン機能に関して協力体制を敷く。両社が米国時間10月25日に明らかにしたもの。共同ブランドのツールバーによって,Adobe ReaderからYahoo!社の検索サイト「Yahoo! Search」へアクセスできるようにするなど,オンライン機能を強化するという。

 ツールバーでは,Yahoo! Searchのほかにも,スパイウエアを撃退する「AntiSpy」やポップアップ広告を制限する「Pop-Up Blocker」といった機能を提供する。またユーザーは,PDFファイルを作成できるWebベースのサービス「Create Adobe PDF Online」を利用できるようになる。

 将来は,WebページのPDFファイル変換機能なども提供する予定という。「HTMLコンテンツをオンラインで閲覧,共有したり,保存できるようになる」(両社)。さらに,今後リリースするAdobe Readerでは,標準のオンライン検索機能としてYahoo! Searchを使う。

 Adobe社Worldwide Products担当執行副社長のShantanu Narayen氏は,「両社の提携は,オンライン・サービスの使いやすさと効率性を新たな次元に引き上げるもの」と説明する。また,Yahoo!社COOのDan Rosensweig氏は,「Adobe社との多面的な協力関係によって,インストール・ベースが5億以上であるAdobe Readerのユーザーに当社のサービスを提供できるようになる」と述べている。

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