米Siebel Systemsと米Sun Microsystemsは,両社の提携関係を拡張することを明らかにした。両社が米ロサンゼルスで開催中の「Siebel User Week」において米国時間10月5日に発表した。

 提携の拡張により,Siebel社は「Siebel CRM」をx86系プロセサ向け「Solaris Operating System(OS)」に移植する。コスト効率の良いCRMソリューションを求めるSiebelユーザーは,Solaris上でSiebel Enterprise Editionを運用できるようになる。

 「顧客が導入する前に企業全体でインハウスのテスティングを行なうことにより,顧客への高いサービス・レベルを維持している。今回の提携を通じ,『Siebel CRM』ソリューションと『Solaris』の両方の力を拡張する」(Siebel Systems社CTOのEd Abbo氏)

 また,Siebel社は米IBMと共同でクライントに焦点を当てた国際的な配送センターを作成することで5年間の提携関係に入ったことも同日明らかにしている。この構想を通じて両社は,世界的な配送能力を統一させることによりビジネス・プロセスのパフォーマンス向上を狙う。

 「同センターは,異なる業界,地域,CRMサービス・エリアにおける両社の経験をもとに両社のCRMを最適化するものである。配送品質を改善し,最良事例をもとに再利用できるツールを活用して顧客ケアのプロセスの展開と最適化を促進する」(IBM Business Consulting Services)

 両社は,同センターがCRM実装の技術設計,ユーザー・インタフェース,スクリプティング,ワーク・フロー,高度なリアルタイムのデータ分析を含む設定に関する専門知識,システム統合とデータの同期化,テスティングといった幅広い配送技術に注力することを期待している。

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