米Infonetics Researchは,2004年第2四半期のサービス・プロバイダ向けルーターおよびスイッチの世界市場に関する調査結果を米国時間8月23日に発表した。それによると,2004年第2四半期の売上高は14億3000万ドルで,前期と比べて2%増加した。前年同期比では31%増となる。「同市場は,2003~2007年に年平均15%で成長し,85億ドル規模に達する見込み」(同社)

 Infonetics Research社アナリストのKevin Mitchell氏によると,IPコア・ルーター分野の売上高は前期比11%増の3億2900万ドルとなり,当期に最も堅調な伸びをみせたという。「IPコア・ルーターは長年見過ごされていたが,現在は投資が顕著になっている。当期におけるサービス・プロバイダ向けルーターの総売上高は9億3800万ドルに達しており,インターネット,VPN,VoIPでのトラフィックが今後も増大することから,ルーターへの投資は引き続き拡大するだろう」(同氏)

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・米Cisco Systemsは,サービス・プロバイダ向けルーターおよびスイッチ世界市場で50%近いシェア(売上高ベース)を獲得して首位を維持した。ただしシェアは前期より数ポイント縮小している

・第2位は米Juniper Networksで,前期と比べてシェアが数ポイント拡大した

・第3位はカナダのNortel Networksで,Juniper社をきん差で追っている

 この調査でいうサービス・プロバイダ向けルーターおよびスイッチには,マルチサービス・エッジ・スイッチ,マルチサービス・コア・スイッチ,IPエッジ・ルーター,IPコア・ルーターなどが含まれる。Alcatel社,Avici社,Axiowave社,CIENA社,Cisco社,CoSine社,Ericsson社,Foundry社,Juniper社,Laurel社,Lucent社,Marconi社,NEC,Nortel社,Quarry社,Redback社,Riverstone社,Tellabs社などのメーカーの製品を対象とした。

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