英British Telecom(BT)は英国時間7月29日,2004会計年度第1四半期(2004年4~6月期)決算を発表した。総売上高は45億6700万ポンド(約82億9700万ドル)で,前年同期と比べ0.8%増加した。減価償却費および特別費用控除前利益は4億3400万ポンド(約7億8800万ドル)で,同13%減少。減価償却費および特別費用控除前の1株当たり利益は3.7ペンス(約7セント)で,同10%減少した。

 ICT(情報通信技術),ブロードバンド,モバイル,マネージド・サービスを含む新事業の合計売上高は,前年同期比32%増の9億3600万ポンドに達し,総売上高の20%以上を占めた。ICT事業の売上高は同15%増の6億3400万ポンド。モバイル事業は同169%増の4300万ポンド,ブロードバンド事業は倍増の1億8600万ポンドに達した。

 伝統事業の合計売上高は前年同期と比べ6%減少した。法規制の介入,競争の激化,価格低下に加え,技術の変化などが影響した。

 当期のフリー・キャッシュフローは前年同期比75%減の1億5700万ポンド。純負債額は83億1700万ポンドで,前年同期から7%縮小した。

 2004年6月30日現在のブロードバンド・サービスのエンド・ユーザー数は270万人に達し,1年前と比べて154%増加している。

 BT社CEOのBen Verwaayen氏は,「課題はまだ残っているが,株主に長期的成長を提供できる自信がある」と述べた。

 ちなみに同社は大規模な電話網切り替え計画「21世紀ネットワーク(21CN)」を6月に発表している。英国内公衆電話網(PSTN)をIPベースのネットワークに移行するプロジェクトで,2006年に各地で本格的なユーザーの移行を開始し,2008年に大半の切り替えを完了する予定。

◎関連記事
英BTのネットワーク切り替え計画,2008年には固定電話回線の大半をIPネットワークに
英BT,電話網切り替え計画「21CN」のトライアルに独Siemens製品などを採用
米AT&Tの2004年Q2決算は減収減益,新規の居住者向けサービスから撤退
米MCI,2004Q1決算で純損失が3億8800万ドル,従業員7500人を削減へ
「電話システムのアップグレードを望む中小企業,音声/データ・ネットワーク・ソリューションの導入を検討」,米CompTIAが発表
米AT&T,アジアと欧州で企業向けVoIPサービスのトライアル
「明確な法令が制定されれば,2009年までに米国の通話は40%がVoIPに」,米調査
「消費者の3/4がVoIPを知っている,Wi-FiやDSLより認知度高い」,米AT&Tの調査

[発表資料へ]