米Novellは,IPsecに関する同社の取り組みを米国時間6月16日に発表した。LinuxにIPsecを実装するオープンソース・プロジェクト「Openswan」に資金提供を行い,開発を支援する。「Linuxに移行する企業が,安全なリモート・アクセスをユーザーに提供できるようにする」(同社)

 Novell社はさらに,同社のネットワーク・セキュリティ・ツール「BorderManager 3.8」が,「IPsec 1.0D」認定を取得することを明らかにした。この認定は,米TruSecureのICSA Labsが実施する,IPsecの相互接続性試験をもとに与えられるもので,「最新のIPsec認定を受けるのはBorderManager 3.8が初めて」(Novell社)という。

 IPsecは,インターネットなどの保護されていないネットワーク上で,暗号技術を使って機密情報を送信するための仕組み。企業で普及しているVPNの基盤となる。Openswanは,FreeS/WANコードベースを基盤としており,世界中のLinuxサーバーで利用されている。

 「セキュアなVPNは,企業向けLinuxディストリビューションでは重要な部分だ。Openswanプロジェクトの開発に貢献できることを楽しみにしている」(Novell社SUSE LINUX部門バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのMarkus Rex氏)

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