米Novellは米国時間5月12日,サポート・プログラム「Premium Service」を拡大し,同社のLinux製品を対象に含めることを発表した。「サーバーをはじめ,デスクトップ・パソコンやノート・パソコンを含む企業のLinux環境向けに包括的なサポートを提供する,唯一のソフトウエア・ベンダーとなる」(Novell社)としている。

 Premium Serviceでは,顧客企業における導入全体をサポートする。製品ごとの対応ではないため,追加の契約を結ぶことなく,Novell社の製品を柔軟に採用することが可能。

 Novell社ワールドワイド・サービス部門バイス・プレジデントのBob Couture氏は,「当社の顧客は長いあいだ,ミッション・クリティカルな環境に向けた大企業レベルのサポート・サービスに関して当社を信頼してきた。今後は,Linux技術を導入する際も,同レベルのサービスを当社から受けることができる」と述べた。なお同社は,米XimianやドイツSUSEの買収,米IBMや米Hewlett-Packard(HP)などとの提携を通じて,「数百人の熟練したLinux専門家チームを構成している」(同氏)という。

 Linux向けPremium Serviceの主な特徴は以下の通り。

・600人以上のLinuxサポート・エンジニアがおり,そのうち約70%は現場で対応する。

・北米,欧州,中南米,アジアなど世界10カ所のサポート・センターを利用する。

・基本の電話サポートから専用のオンサイト・サポートまで,各種のオプションを用意する。

・Novell社の技術者がLinuxシステムの動作状況を監視する遠隔管理サービスをさまざまなレベルで提供する。

 またNovell社は,サーバー1台ごとに「SUSE LINUX Enterprise Server」のサポート契約を結ぶことができるサポート・プランと,サーバーおよびデスクトップ・ベースのSUSE LINUX製品やXimian製品向け技術サポートを受けられる中小企業向けプログラム「Small Business Linux Support」も発表した。

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