米Calypso Wirelessは,モバイル・デバイスの製造業者に対して同社の特許技術使用の取り締まりを強化すると発表した。同社が米国時間3月3日に明らかにした。
問題にしている特許技術は,通信システムと方法に関する米国特許番号6680923(タイトル「Communication system and method」。前週,同社が取得したことを発表している。同技術は,GSM/GPRS/EDGE,CDMA,WCMDAなどのWANアクセス・ポイントとWi-Fi,Bluetoothなどの近距離インターネットのアクセス・ポイント間において,音声,ビデオ,データをシームレスにローミングするもの。
同社は,Nokia社,Ericsson社,Motorola社を含め,無線業界の大手OEMに連絡をとっているが,現在その1社とローミング技術「ASNAP」のライセンスについて交渉しているという。
多くのベンダーは,EDGEとCDMA技術をベースとする広範囲の無線データ・ネットワークと無線LANのような近距離ネットワークの両方に対応するデバイスのリリースを発表している。同社によれば,これらネットワーク間でシームレスなローミングが可能な無線デバイスの製造を予定している業者は,同社から特許使用権を獲得する必要が生じるという。同社は,無線デバイスに重要な機能の追加が可能になるため,同特許技術は双方にとって有利になると主張している。
「同技術により,携帯電話機の販売が大幅に促進され,世界全体で同業界の成長予測を塗り替える可能性がある。Calypso Wireless社と提携することで,OEMはそのようなデバイスが製造できるようになり,売り上げが促進されるだろう」(同社社長兼CEOのDavid Davila氏)
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