米IDCは,モバイル・デバイスのユーザーに対して実施した調査の結果を米国時間12月16日に発表した。その結果,モバイル・デバイス,技術,アプリケーション,サービスの個人目的の利用が増加していることが明らかになった。同調査は,モビリティ・ソリューションの一般ユーザー,ビジネス・ユーザー,バイヤーで構成する同社のMobile Advisory Councilのメンバー2074名を対象に行なった。

 調査の結果,携帯電話がそれぞれのライフスタイルで大きな役割を果たしていることが明らかになった。回答者のおよそ36%は,家から電話をかける場合にも携帯電話機を利用しており,携帯電話の利用料金は,ブロードバンド,ケーブル/衛星放送,固定電話サービスよりも多いという。また,モバイル・コンシューマは,無線ネットワークから大型フラット画面TVまで,最新の技術や消費者家電を取り入れる傾向にあることも明らかになった。

 同社によれば,家庭内外においてモバイル・ソリューションを利用する消費者は,市場の次世代技術とサービスにおいてユニークな区分を構成する。そのため,モバイル技術を利用する消費者の利用パターンと購入意図の把握が重要だという。

 同調査では,ノートPC,PDA,携帯電話の利用状況,利用予定とともに,利用ブランド,利用場所なども調べている。そのほかにも,無線インターネット・アクセスに関して,利用アプリケーション,利用時間も追跡している。また,将来的なモバイル・デバイスの選択,メッセージング・ソリューション,入力方法などに関して,いくつかの製品とサービスのシナリオのテストと分析も行なっている。

 同調査の主な結果は次の通り。

・もっとも人気があるインターネットへの無線アクセス方法は,Wi-Fi接続

・携帯電話のユーザーは,標準的な携帯電話向けキーパッドを好むのに対し,PDAとスマート・フォンのユーザーは,QWERTY型のキーボードを好む

・回答者の32%は,インスタント・メッセージング機能を搭載していても,モバイル・デバイス上では利用したくないと答えている

・モバイル・コンシューマは,主にサービス領域とサービス品質を元に無線通信事業者を選んでいる。最新の機種を求めて通信事業者を選択していない

・モバイル・コンシューマがインターネットにアクセスする1番の理由は,電子メールの利用だった。ニュースのチェックと一般的なWebサーフィンがこれに続く

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