フランスのAlcatelは現地時間10月30日,2003年第3四半期の決算を発表した。売上高は30億3900万ユーロ(約35億3200万ドル)で,前期は31億4900万ユーロ(約36億6000万ドル)から3.5%減少。前年同期の35億800万ユーロ(約40億7700万ドル)と比べて13.4%減少(為替の影響を除いた場合は6%減少)した。

 純損失は2億8400万ユーロ(約3億3000万ドル)で,希薄化後の1株当たり損失は0.23ユーロ(約27セント)。営業利益は1億6000万ユーロ(約1億8600万ドル)となった。

■2003年第3四半期の業績と前年同期比および前期比
(1株当たり利益/損失を除いた単位:100万ユーロ)
=========================================================================
                                     2003年Q3    2002年Q2      2003年Q2
-------------------------------------------------------------------------
売上高                                3,039       3,508         3,149
営業利益(損失)                        160        (227)           21
純利益(損失)                         (284)     (1,352)         (675)
希薄化後の1株当たり利益(損失)       (0.23)      (1.13)        (0.56)
=========================================================================

 Alcatel社会長兼CEOのSerge Tchuruk氏は,「広帯域接続,モバイル・ネットワーク,鉄道通信および管理などの事業が好調だった。第3世代,IP,アプリケーション・ソフトウエアといった新分野でも手応えをつかんだ。しかし,携帯電話事業と光事業では営業損失を計上した」と説明した。

 「全体的にみると,当期は,前期からほぼ安定しており,通常の季節的パターンと比べていくぶん良いと言える」(同氏)

 部門別でみた場合,Fixed Communications部門の売上高は13億4100万ユーロで前期比4.6%減少。Mobile Communications部門が8億1500万ユーロで同2.3%減。Private Communications部門が9億7500万ユーロで同3.7%減少した。

 また同氏は,携帯電話事業と光事業の損失削減を図り,リストラ策を進める方針を明らかにした。2004年の黒字回復を目指し,今年中に「必要な決断を下す」(同氏)という。

◎関連記事
仏Alcatel,IP/MPSL技術を手がける米TiMetraを買収へ
米AT&Tの2003年Q3決算,長距離通話の長引く不振で前年同期比8.1%減収
米Juniperの2003年Q3決算,売上高は前年同期から13%増の1億7210万ドル
「世界のDSLアクセス集線装置市場,2003年1Qの出荷台数は34%増」,米調査
米AT&T,DSL接続サービスを通話サービスとバンドル提供
「電話,インターネット,無線の統合ネット導入は2005年以降進む」,米ガートナー
DSL新技術の芽を摘むな
ADSLの長距離化を忘れていませんか?

[発表資料へ]