米Hewlett-Packard(HP)は,米Sun Microsystemsの「Solaris」を導入しているユーザーを対象にしたHP社のLinuxシステムへの移行促進プログラムを米国時間10月3日,明らかにした。

 同プログラムでは,SolarisからLinuxへの変更を検討している米大陸の顧客に,「約2万5000ドル相当の」(HP社)査定および移行サービスを無償で提供する。最大3種類のアプリケーション移植の査定,1種類のアプリケーションの移植,最大30日間のHP社サーバー「ProLiant」のテスト使用,HP社のSAN製品「StorageWorks」の評価使用などが含まれる。

 同プログラムの提供は,2003年12月31日まで。同社のWebサイト,あるいはフリーダイヤルで受け付けている。米メディアの報道(CNET News.com)によると,欧州とアジア太平洋地域にも,同プログラムの提供を拡大する予定だという。

 なおHP社は,Linuxを利用している自社顧客に,SCO社の法的行為に対する免責保証を提供する。

 一方,Sun社も7月15日に,HP社のOS「Alpha/Tru64」を導入しているユーザーに向けたSolarisへの移行促進プログラム「HP Away」を発表している(Sun社プレス・リリース)。

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