米Lexar Media社は,4GバイトのCompactFlash(CF)メモリー・カードの出荷開始を米国時間8月4日に発表した。プロの写真家向けに設計された同CFカードは,最大記録画素数が600万画素のカメラを使った場合,RAWモードでおよそ600枚の画像が保存できる。それよりも解像度が低いアマチュア向けのカメラの場合には,およそ4万5000枚のJPEG画像が保存できる。保存枚数は,カメラ,解像度,選択画像ファイル・モードによって異なる。同製品の推定小売価格は1499ドルで,写真専門店にて販売されている。

 同カードの書き込み速度は40倍速(6Mバイト/秒)。同社はCompactFlashの高速化技術として,データの転送方法を工夫したWrite Acceleration(WA)技術を採用している。同社によれば,対応製品で同技術を使えば,撮影と画像の保存を23%高速化できるという。同製品には,削除したイメージを回復させたり,回復できない形で完全に画像を消去できる機能などを搭載するソフト「Lexar Media Image Rescue」が付属する。

 同CFカードはType II型。FAT32ファイル・システムに対応するデジカメで利用できる。「Canon Powershot G3」,「同G5」,「同S45」,「同S50」,「Canon EOS 10D」,「EOS-1D」,「Kodak DCS 720X」,「Kodak 760」,「Kodak DCS Pro Back」の全モデル,「Kodak DCS Pro 14n」,「Olympus E-1」など大半のハイエンドのデジカメが対応している。

 ちなみに,米調査会社のIDCによれば,フラッシュ・カードの小売市場は,価格低下が進むとともにデバイスと容量へのニーズが高まっているために引き続き成長している。

 IDCによれば,1年前には200万画素がエントリ・レベルだったが,現在は300万画素がアマチュアの標準となっている。しかし,圧縮技術が改善されたため,主流のカメラで使われているメモリーの容量は低下している。画像の平均サイズは,2001年には2Mバイトだったのが2003年には1.3Mバイトまで低下している。ハイエンドのカメラでは,ファイルサイズが2Mバイトから4.3Mバイトに増加しているという。

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