米PeopleSoftが米国時間7月17日に,2003年第2四半期の決算を発表した。売上高は4億9700万ドルで,前期に比べ8%の増収。このうちライセンス収入は1億1200万ドルで,前期比38%増と大きく伸びた。前年同期は売上高4億8200万ドル,ライセンス収入1億3200万ドルだった。

 GAAP(会計原則)ベースの純利益は3650万ドル(希薄化後の1株当たり利益は0.11ドル)で,前年同期は純利益3600万ドル(同利益0.11ドル)。同社の事前予測では,1株当たり利益を0.08ドル~0.09ドルの範囲とみていた。継続事業による1株当たり利益は0.14ドルとなり,これも事前予測の0.11ドル~0.12ドルを上回った。

 またGAAPベースの営業利益は5020万ドルで,営業利益率は10.1%だった。

 「当期の好調から導かれる真実は,当社が力を持った企業であるということだ。すべての製品系列とサービス,全地域および全業種で,事業は順調に進んでいる」(PeopleSoft社社長兼CEOのCraig Conway氏)

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,同社は米Oracleの仕掛けた敵対買収の対抗策として,「仮に当社が買収された場合には,ある条件下で購入金額の2倍~5倍の金額を払い戻す」という方針を打ち出し,顧客の不安を解消した。その結果,多くの契約の獲得に成功したという。「2003年第2四半期に獲得した契約のほぼ半分が,払い戻し条項の適用を受ける。ライセンス収入の約30%が,新規顧客からのものだ」(Conway氏)

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