米EMCは,2003年第2四半期の決算を米国時間7月16日に発表した。同期は,良好な情報ストレージ・ソリューションの売れ行きを反映して,全体の売上高が7%増加し,1株あたりの利益は事前の予測を上回った。

 同期の売上高は,前年同期の13億9000万ドルに対して14億8000万ドルで7%増加した。前年同期の純利益は100万ドルで損益なしに終ったが,同期は8200万ドルで1株あたりの利益が4セントとなった。

 「自動化したネットワーク・ストレージ戦略とすべての主要事業部門における強力な実行力が良好な結果を導いた。一新した製品ポートフォリオ,ブロードバンド・サービス製品,分散型ネットワークから収益を上げている。同期は,すべての兆候がEMCの市場シェアの拡大につながっている。同年後半もこの傾向が続くことを期待したい」(EMC社社長兼CEOのJoe Tucci氏)

 同期は,新しい「Symmetrix DMX」「CLARiiON CX」「Centera」製品を含むネットワーク・ストレージ・システムの売上高が前期から7%増加した。特にハイエンドの情報ストレージ・ソフトSymmetrix DMXの売上高は,Symmetrixシステム全体の80%を占めた。CLARiiON CXシリーズの売上高も連続して増加している。

 また,情報ストレージ・ソフトの売上高は前期から8%増加した。AutoISオープンソース戦略下で開発された製品を含め,オープン・マルチプラットフォーム・ソフトは,ストレージ管理ソフト「ControlCenter」ファミリにけん引されて11%増加した。情報スレージ・サービスの売上高も7%増加した。

 同社は,7月に8日にストレージ管理ソフト・ベンダーである米Legato Systems社の買収を発表している。今後の業績見通しとして,同社が明らかにした主な内容は以下の通り。

・2003年第3四半期の売上高は14億5000万~15億ドルの範囲の範囲

・粗利益と営業利益率は,同年第2四半期と同レベル

・第3四半期における希薄化後の1株当たり利益は4セント

・2003年第3四半期と第4四半期でそれぞれ純利益を確保

・LEGATO社の買収が影響し,2004年における希薄化後の1株当たり利益が小幅で拡大

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