米IBMとカナダのCognosは、ビジネス・インテリジェンス(BI)ソリューションの提供に関する世界規模の提携を米国時間4月1日,発表した。契約期間は複数年。

 今回の発表は,両社の7年にわたる関係を拡大するもの。「企業が所有する情報資産間の境界を取り除き,社内全体の収益性向上を支援する」(両社)としている。

 両社は共同でBIソリューションを開発し,マーケティングと販売を行う。共同ソリューションは,IBM社のサーバー機「eServer pSeries」「同xSeries」上で利用可能。「DB2 Universal Database」「DB2 Warehouse Manager」「DB2 OLAP Server」「IBM WebSphere Portal」ソフトウエアの使用を想定する。

 「企業は,社内外に分散する情報源を統合して,より優れた事業管理を実現する手段を求めている。素速く効率的にカスタム化した情報にアクセスし,重要な事業機会をつかむ能力は,企業にとって不可欠だ。IBM社とCognos社の共同ソリューションにより,コール・センターを介した販売増加や製造現場の在庫削減といった業績管理情報を,分析・最適化することが可能。また各従業員は,任務に関連する情報を取得できる」(両社)

 IBM社IBM Business Consulting Services事業Business Intelligence-iAnalytics責任者のMike Schroeck氏は,「ミッション・クリティカルな情報を関連づけ,必要に応じて活用することで,優れた意思決定を実行し,増収やコスト削減,市場における迅速な回復を果たすことができる」と説明した。

 なおIBM社は,「PartnerWorld for Developers」プログラムを通じて独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)と協力し,金融サービス,小売り販売,医療,製造などの業界に向けたERP,SCM,CRM,BIソリューションの提供に取り組んでいる。

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