米IBMが米国時間2月4日に,企業向けの情報管理ソフトウエア「DB2 Information Integrator」および「DB2 Information Integrator for Content」を発表した。IBM社では,「企業が扱うあらゆる形式の情報を集め,アクセス/統合/分析作業の負荷を軽減させるソフトウエア」と説明している。

 IBM社によると,「ほとんどの企業では,さまざまなコンピュータ・システムが稼動しているために,多種多様なデータ・ソースを管理する必要がある。それぞれのシステムでデータ保管場所やデータ形式などが異なるために,すべてを適切に統合管理するのは困難になってきている」という。「DB2 Information Integratorを使用すれば,既存のITインフラを活用し,多様なデータ環境を統合するのに必要な期間と経費を削減できる」(同社)

 同ソフトウエアは複数のオープンな標準仕様に対応しているので,構造化/非構造化情報のいずれも統合できる。XML,電子メール,マルチメディア,Webサービス,生命科学――といった形式のデータのほか,米Oracle製や米Microsoft製のデータベースに収められているデータまで,あたかも1カ所に保存しているように扱えるという。

 今回,SQLベースの開発者向けであるDB2 Information Integratorに併せて,コンテンツ管理向けの「DB2 Information Integrator for Content」も発表した。ちなみに両ソフトウエアは,新しいデータ管理手法の開発を目的とするIBM社の「Xperanto」計画をベースとする初の顧客向け製品になるという。

 現在DB2 Information IntegratorとDB2 Information Integrator for Contentは,ベータ版が利用可能となっている。

 なお米メディアの報道(InfoWorld)によると,IBM社データ管理担当ジェネラル・マネージャのJanet Perna氏が「当社のベータ・サイクルは通常6カ月かかる」と発言したという。その情報から判断すると,両ソフトウエアの一般向け出荷は2003年8月ごろになると考えられる。

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