米Xerox社は,2002年第4四半期の決算を米国時間1月28日に発表した。2期連続で経営パフォーマンスが改善され,通年で黒字に転じた。同四半期の収益は,主要な市場における需要の増加と経営結果から好影響を受けた。

 同期は,リストラ関連費用の34セントと税制優遇策による調整11セントを合わせて,1株当たり利益が1セントになった。これらの費用や優遇を除いた場合,1株当たりの収益は24セントだった。

 同期における粗利益は,前年から2.5%増の43.9%となった。販売,管理,全般的な経費は,前年同期から4%減少して4900万ドルだった。同期において6億3400万ドルのキャッシュ・フローを生成しており,2002年末の現金高は29億ドルとなっている。

 同社は同年17の新製品をリリースしており,これら製品に対する需要により,装置の売り上げからの収益が増加したとしている。同期における装置の売上高は前年比で2%減少したが,2002年第3四半期の9%減少から大きく改善した。第4四半期の売上総高は42億5000万ドルで,前年から3%減になった。

 「同期の結果は,優れた経営パフォーマンスとオフィス・マルチファンクション,プロダクション・カラー,モノクロ・プロダクション・パブリッシングを含め,重要な市場における収益の増加を示している。引き続き低迷を続ける世界経済に反して,より効率的なワーク・プロセス,低コスト,高品質のドキュメント管理を実現可能にする同社の技術やサービスの価値を顧客は認識している」(同社)

 2002年を通年で見ると,収益は9100万ドルで1株当たりの収益は2セントだった。売上高は,前年の170億ドルに対して,158億ドルだった。

 同社は,2003年の見通しとして新しい製品,ソリューション,サービスのポートフォリオにより年間を通じて装置の販売が多少増加すると予測している。

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