米Xerox社は米国時間7月25日に,2002年第2四半期の決算を発表した。経営パフォーマンスの改善により2000年10月以来の黒字決算となった。

 同期は,リストラ関連費用の4セント,為替ヘッジなしの外国通貨による3セントの損失を合わせて,1株当たり利益が12セントになると報告されている。

 「引き続き経費削減,流動資産の換金力の強化,事業から現金の生成により,すべての分野におけるグローバル・オペレーションを改善する」(Xerox社会長兼CEOのAnne M. Mulcahy氏)

 同期における売上高は,前年同期から8%減の40億ドルだった。売り上げ減少のおよそ30%は,同社が昨年実施した小規模企業とホーム・オフィス向け機器事業からの撤退ともに市場開発事業を削減していることが要因となっている。DMO収入の低下は,キャッシュフローと利益を生む売上高を優先するビジネス構造への変換に影響を受けている。この戦略と経営の効率性が同社の開発市場事業に有益な四半期をもたらした。

 経営の改善により,粗利益が前年から3.4%増の42.5%となった。販売,管理,全般的な経費は,前年同期から9%減少して1億1000万ドルになっている。生産性の向上とバランスシートの統制された管理により,5億4100万ドルのキャッシュフローを生成している。

 また,経費削減では,前年同社は,年間11億ドル削減を可能とするリストラを実施しており,2002年前半にも1億7500万ドル削減している。同期に4400名の従業員を削減している。同期における従業員数は,2200名減少して7万2400名となった。

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