米Xeroxが2001年第4四半期と通年の決算を発表した。同期の経営収益は上向きとなり,同社の「予想を超えた結果になった」,としている。

 第4四半期の売上高は前年同期比13%減の42億6200万ドル。前年は48億880万ドルだった。収支は,前年同期に2000万ドルの損失を計上しており,同期は80%減の400万ドルまで回復した。

 同期の1株当たり利益は,リストラ関連費用と為替ヘッジなしの通貨を除いて5セント。リストラ経費込みで19セントの損失,外国通貨による利益が6セント,アルゼンチンの通貨切り下げからの損失が3セント。合わせて同期における1株当たりの損失は1セントと報告されている。

 「同年,いくつかの事業から撤退,内部機能のいくつかをアウトソース,経費削減など明確な目的を持って,困難だが必要な決断をしてきた。これが粗利益の増加,販売,管理,全般的な経費の削減,これまでにないレベルにまで低下した在庫,債権の軽減などとなって同期の結果に表れた」(Xerox社社長兼CEOのAnne M. Mulcahy氏)

 粗利益は,前年から3.2%増の38.3%。販売,管理,全般的な経費が25%減少した。前年の経費は,売り上げの32.2%だったが,同年は4.5%減の27.7%に改善した。通年の在庫は,30%減の6億ドルとなった。

 同社は,すでに報告されているように流動資産を増やしている。同社の現在の現金高は,Senior Notesの売却による7億4600万ドルと2002年の第1四半期に行われる借入金2億ドルの償還を含め,45億ドル。第4四半期の総借入金額は,前年末から25%減の41億ドルだった。

 同期の売上高は,発展途上の市場における26%の売り上げ低下も含めて43億ドルとなり,前年同期から13%減だった。

 経費削減では,年間11億ドル削減を可能とするリストラを実施した。同期に4400名の従業員を削減している。同年末における同社の従業員数は7万8900名で前年同期から1万3600名減少している。

 通年では,2億9300万ドルの純損失を計上,1株当たりの損失が43セント。同年の売上高は,165億ドルで前年の187億ドルから13%減となった。

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