米IBMは2002年の米国特許取得件数で1位を獲得し,10年連続1位を達成した。IBM社が米国時間1月13日に,米特許庁の発表を引用したもの。同社は3288件の特許を取得したが,これは2位の2倍近い件数という。

 同社が過去10年間に取得した特許の件数は2万2357件。2位のキヤノン(7000件)を大きく引き離している。「1年間に3000件の特許を取得した企業は当社だけ。しかもそれを2回も経験している」(IBM社)

 また,この10年間に同社が特許などの知的財産から得たロイヤルティ収入は,約100億ドルあるという。

 「当社が特許でトップを維持することと,それに対応する市場でのリーダーシップは,“研究開発業務に対し業界トップの投資を継続させ,革新を重んじ,それを奨励する文化を作り出そう”という当社の決意の結果だ」(IBM社コーポレート技術&製造担当上級副社長のNick Donofrio氏)

 IBM社が2002年に取得した主な特許には,自律コンピューティング,グリッド・コンピューティング,ナノテクノロジなどに関するものがある。さらに,自動車の状態監視や家庭向け自動通報装置といったセンサーを使ったシステムなど,日常生活の改善に関係する特許も取得している。

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