米Verity社が米Inktomi社の企業向け検索ソフトウエア事業を買収することで合意に達した。両社が米国時間11月13日に発表した。Verity社は,Inktomi社の企業検索製品の開発を継続するとともに同社の関連製品への統合を計画している。買収金額は2500万ドルで,現金で支払われる。手続きは30~60日間以内に完了する予定。

 この買収により,Verity社はInktomi社の基本的な検索,カテゴリ化,コンテンツの詳細化機能を含む企業検索ソフトウエア事業に関連する資産とXML技術資産を買収する。またVerity社は,Inktomi社の同事業における顧客サポートなどを含め,既存の契約遂行義務の一部も引き継ぐとともに,Inktomi社の世界の顧客ベースである2500企業にアクセスが与えられる。Verity社はInktomi社の企業検索事業部門から開発,販売,マーケティング,サポート人員を40名ほど採用する予定だという。

 一方,Inktomi社は,Web検索と有料登録サービス向事業に注力する。同年,企業とWeb向け検索製品に注力するために,企業キャッシングとコンテンツ配信事業部門も売却していた。

 Verity社は,情報検索インフラをInktomi社の基本的な企業検索,XML検索ツール・キット,コンテンツ・カテゴリ化,詳細化機能を含む企業検索技術によって拡張する予定。Inktomi社は,Ultraseek検索技術を米Infoseek社から,またコンテンツのカテゴリ化ツールを米Quiver社から買収していた。

 同社は,Ultraseek検索ツールをゲートウェイを介して同社のVerity K2 Enterpriseに統合させる予定。K2ユーザーは,Ultraseekレポジトリを企業内の別のデータ・ソースとして閲覧できるようになる。また,Quiver分類製品ラインのワーク・フロー・コンポーネントの統合も予定しており,Inktomi社のXMLツールキットで,K2の既存のXMLレイヤを強化する。

 Verity社は,手続き完了後の6ヶ月間に同社の1株当たりの収益が増加すると予測している。

◎関連記事
米Inktomiが2002年第4四半期と通年の決算報告を発表
米インクトミが検索ソフト「Enterprise Search」を米MSの「Content Management Server」に統合
「企業サイトは検索機能を戦略的に使うべき」と検索ソフトのインクトゥミ
米インクトミが企業アプリケーション向け次世代の情報検索技術を発表

発表資料へ