米International Ventures ResearchのCustomerRespect.com部門が米国時間10月25日に,Fortune 100企業のWWWサイトに対するユーザーの満足度について調査した結果を発表した。それによると,顧客満足度の平均スコア(10点満点)は6.5だった。「多くの企業がWWWサイト構築を‘必要悪’と考えて多額の費用をかけている。既存の顧客との関係を深め,新規顧客を獲得する重要な手段だということを理解していない」(International Ventures Research社)

 調査は,100以上のWWWサイトを対象に,プライバシ,使い易さ,対応の速さなど25項目について検証したもの。

 問い合わせに対する返答の速さをみた場合,Fortune 100企業の平均スコアはわずか4.8。ちなみに満点を獲得した企業は全体の9%だった。48時間以内に回答を送信した企業は41社。保険関連企業は最も対応が速く,67%が2営業日以内に回答を出している。最も反応が悪かったのは製薬会社だった。

 なお,Fortune 100企業の37%は,問い合わせ用紙や問い合わせ先電子メール・アドレスをWWWサイトに掲載していながら,寄せられた一般の問い合わせに対応していない。一部の企業は質問を受け取った確認メールだけで,詳しい返答は出していない。例えば米Fordに欧州本社の場所を問い合わせたところ,48時間以内の返答を保証しているにもかかわらず,詳しい回答は送られてこなかった。一方,米General Motorsは,数時間以内に確認メールが届き,1営業日以内に回答が送られてきた。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・15%のWWWサイトは,顧客の承諾を得ずに顧客データを販売している
・83%のWWWサイトは,ユーザーから問い合わせを受け取った場合に確認メールを送信する自動返信機能を導入していない

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