米Usability Sciencesは米国時間10月23日に,米Microsoftの「MSN 8.0」と米America Online(AOL)の「AOL 8.0」を比較調査した結果を発表した。それによると,AOL 8.0よりMSN 8.0の方が使いやすいと感じるユーザーが,3対1の割合で多かったという。調査はMicrosoft社の依頼で実施したもの。

 調査対象となった150人の内訳は,AOLユーザー30%,MSNユーザー10%,いずれのサービスも利用していないユーザー60%。ほぼ実際のサービス利用者の割合を反映するように構成した。回答者に,MSN 8.0とAOL 8.0で頻繁に使用される15のタスクを実行してもらった結果,「MSN 8.0の方を好む」という回答者は75%,「AOL 8.0の方を好む」回答者は25%だった。

 MSNを選んだ回答者113人はその主な理由として,「使いやすさ」を挙げた。MSNが一つのウインドウによるシングル・インタフェースを採用しているのに対して,AOLでは複数のウインドウを使って操作を行う仕組みになっている。そのほか,回答者はMSNの「インスタント・メッセージング機能」や「迷惑メール振り分け機能」などを気に入ったようだ。一方,AOLを選んだ37人もその主な理由として「使いやすさ」を挙げている。「ナビゲーションがわかりやすい」や「必要な機能がみつけやすい」などの意見も挙がった。

 15のタスクのうち,回答者がMSNに軍配を上げたタスクは11。MSNとAOLの評価が同様だったタスクは「オンラインのアドレス帳」を使った操作である。なお注目に値するのは,5個の“中核的な”タスクのうち4個に関して,回答者がMSNを選んだ点である。5個めの“中核的な”タスクについては,AOLとMSNの評価は同様だった。「AOLの方が使いやすい」と見なされたタスクは,「繰り返し発生する予定のオンライン・カレンダ登録」「音楽ファイルのダウンロードと再生」「サポート関連の情報の入手」の3点だった。

 ちなみにAOL社は同日,AOL 8.0のダウンロードがリリースから2週間で500万件以上に達したことを発表した。AOLソフトウエアのなかでは最も早いペース普及しており,既に800万のAOLスクリーン名によって利用されているという。

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