米Dell Computerと米EDS(Electronic Data Systems)が,製品やサービスの供給に関して両社の協力体制を強化した。Dell社とEDS社が米国時間10月15日に明らかにしたもの。

 新たな協力体制にもと,Dell社は(1)EDS社の顧客に対しDell社製コンピュータ・システムを供給する。また(2)EDS社内にも同社製コンピュータ・システムを供給する。また,Dell社は(3)同社製品の顧客サポート・サービスのプロバイダとしてEDS社を選んだ。

 (1)において,Dell社は,Intelベースのコンピュータ・システム供給におけるEDS社の主要プロバイダとなる。これによりDell社は世界規模で同社製コンピュータをEDS社の顧客に供給していく。

 (2)では,Dell社がEDS社内におけるコンピュータ・システムのプロバイダとなる。こちらも世界規模の契約で,Dell社はサーバー,デスクトップ・パソコン,ノート・パソコンを提供していく。これによりDell社は,「世界60カ国の10万人の従業員が利用するコンピュータ・ハードウエア/ソフトウエアを標準化する」というEDS社の取り組み「Consistent Office Environment」を支援する。さらにDell社はこれらEDS社のコンピュータ・システムに対してサポート・サービスも提供していく。

 (3)では,EDS社が,Dell社の米国と中南米における顧客サポート・サービスのプロバイダとなる。米国においては,Dell社のヘルプ・デスク・サービスと顧客サポート・サービスを,中南米においては特定の保証サービスを提供していく。

 なお両社はそれぞれの契約について金額などの詳細を明らかにしていない。しかし米メディアの報道によると,(1)は1年契約,(2)と(3)は,それぞれ3年契約になるという。
 
 ちなみに,両社はすでにコンピュータ技術のソリューション供給に関して協力体制を敷いている。これまで,ミシガン州政府,米Dow Chemical,オーストラリアCommonwealth Bank,米海軍海兵隊のイントラネット・プログラム(NMCI)などに各種のソリューションを提供している。

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