米EDSは信用組合向けのeビジネス業務統合ソフトウエア・パッケージ「Enterprise Web Manager」を米国時間8月22日,発表した。信用組合が運営するWebサイトの構築/拡張/管理業務を簡素化できるという。

 Enterprise Web Managerは,すでにWeb戦略を持っているあらゆる規模の信用組合に向けるアプリケーション。Web戦略の実行と管理を支援する。「Enterprise Web Managerはこの種のアプリケーションのなかで,任意のeビジネス製品とベンダーを採用可能な柔軟性を備えた初めての製品」(EDS社)

 同製品を使用すると,Webコンテンツの選択/管理,アクセス可能なユーザーを制限する安全なアクセス制御,フォームおよびアプリケーションの処理手順の効率向上,電子配信チャネル管理の簡素化が実現できるという。同社の電子バンキング・スイート「Virtual Branch」や,ほかのホーム・バンキング製品と組み合わせて運用することも可能。

 「信用組合の従業員は,Webサイトのコンテンツ調整を迅速かつ簡単に行えるようになる。その結果,組合員が“新鮮な”情報を入手するためにサイトを頻繁に訪れるようになる」(同社)。Webサイトをサービス利用のスタート地点とし,ホーム・バンキングなどをシングル・サインオンで利用可能とすることで,Webサイトの使い勝手を向上できるという。

 さらに,組合員が自らWebページをカスタム化可能な「My Web Page」機能も備える。これにより,ホーム・バンキングといったよく使うサービスだけを表示したり,天気予報やニュースなどを一つのページに集めておくことができる。

 信用組合が使っているMember Relationship Management(MRM)システムと統合させた運用も可能で,これにより特定の組合員に適した情報提供を行うなど,マーケティングを意識した強力なツールを作成できるという。

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