カナダのNortel Networksが米国時間9月23日に,エクストラネット向けのSSL(secure sockets layer)アクセラレータ「Alteon SSL 410」を発表した。会社は従業員,在宅勤務者,事業パートナ,顧客に企業アプリケーションへの安全なアクセスを提供できる。

 Alteon SSL 410ではインターネット・ブラウザに組み込んであるSSL機能を使い,遠隔地にいるユーザーやサード・パーティのネットワーク環境にいるユーザーが電子メールやカレンダ,ファイル転送,ネイティブのWWWアプリケーション,企業情報ポータル,従来のアプリケーションをシンプルかつ安全に利用できるようにする。Nortel社が同日発表したITインフラのための包括的枠組み「Nortel Networks Unified Security Architecture」の主要コンポーネントの一つである。

 Alteon SSL 410はSSLベースのエクストラネットを構築し,ユーザーのSSLセッションやプロキシ・アプリケーションを管理する。「IP-VPNに代わるコスト効率の高い手段を提供する」(Nortel社)。アプリケーション層のみのセキュリティを確保することにより,ユーザー側の装置にVPNクライアントを装備する必要がないという。同時に1万6000件のSSLセッションに対応し,1秒当たり2000件のSSLセッションを処理する。

 また,負荷分散,フィルタリング,セッション許可,サーバー・チェックといったレイヤー4-7対応の機能を備えており,これらの機能とアプリケーション・トネリングを組み合わせることで,「エクストラネットにおけるエンド・ツー・エンドの暗号化を実現し,アプリケーションの性能を最大限に高める」(Nortel社)。SSLコネクション,キー交換,暗号化/暗号解読といった負荷をサーバーから取り除くことで,サーバーのパフォーマンスを向上する。

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