米Starbucks Coffee社が米国時間8月21日に,Starbucks店舗における「T-Mobile HotSpotサービス」を開始した。同社とDeutsche Telekom社の子会社であるT-Mobile International,米Hewlett-Packardが同日発表した。顧客は,コーヒーの注文と同じぐらい簡単に自分のノートPC,ポケットPCを使って無線でインターネットに接続してメール・チェックなどができるようになる。

 Starbucksの顧客は全米でおよそ1200のStarbucks店舗で,T-Mobile HotSpotサービスを無料で試用できる。さらに,これ以外の800店舗でも年末までに同サービスの提供開始が予定されている。また世界に向けた展開を目的として,英ロンドンと独ベルリンでも6カ月の試験的サービスを同日開始した。

 「T-Mobile HotSpot」サービスは,「Wi-Fi」(802.11b)技術を採用している。人気が高い地域では,T1接続を利用しており,通常のダイヤルアップによるインターネット接続より40~50倍速い無線接続で電子メールのチェックからマルチメディア・ビデオ会議などのさまざまな用途に対応する。

 HPはStarbucksの推奨技術プロバイダとして,新しい「Wireless Connection Manager」を提供する。同ソフトは,無償でダウンロードすることができる。ユーザーは,有効な無線ネットワークを検出して自動的に接続できるように無線対応のノートやポケットPCを簡単に設定できる。また,同ソフトは,ユーザーのT-Mobile HotSpotとその他の無線ネットワーク間の移動を支援する。同ソフトは,同社サイトからダウンロードできる。

 T-Mobileは,Starbucksの顧客に同サービスを1日に限り無料で24時間使える「Free Day Pass」を提供する。また,月ごとの購読プランやプリペイド・プランなどすべての顧客のニーズに合うように,さまざまなインターネット・アクセス・サービスの料金プランを提供する。

 店内で無線インターネット接続を利用するには,T-Mobile HotSpotアカウントとWi-Fi対応のノートPCまたはポケットPCが必要。サービスにログインして接続を確立するためには,適切に設定されたPCでブラウザを立ち上げてログインするだけで良い。

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