米Time Warner Telecomが米国時間8月1日に,2002年第2四半期の決算を発表した。売上高は1億8460万ドルで,前年同期の2億1790万ドルに比べ15%減少した。純損失は3080万ドルで,1株当り純損失は27セント。前年同期は純利益440万ドルで,1株当り純利益は4セントだった。

 2002年第2四半期のEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は5310万ドルで,前年同期の7490万ドルに比べ29%減。

 「経済が全般的に低迷しており,顧客の解約や倒産が続いている。これによる2002年第2四半期の損害は月平均約400万ドルにのぼり,前期より100万ドル増えている」(Time Warner Telecom社)

 「通信業界の不安定要因は増え続けており,先日当社の最大顧客である米WorldComが米連邦破産法11条(チャプター11:日本の会社更生法に相当)の適用を申請したことがこれを表している」(Time Warner Telecom社上級副社長兼CFOのDavid Rayner氏)

 Time Warner Telecom社によると,2002年6月30日時点でWorldCom社とその関連会社に対し,1470万ドルの売り掛けがあるという。

 「WorldCom社の分も含め,現在不確実な状態にあるすべての料金を適切に受け取ることができるだろう。WorldCom社の倒産前の費用に関し,大きな影響を与えるものはこれ以上ないはずだ」(Rayner氏)

 当期の業績について,Time Warner Telecom社会長兼CEO兼社長のLarissa Herda氏は以下のように述べている。「当社の業績は,低迷する経済状況下でも好調を持続している。景気は回復しなかったが,新たな増収と既存マーケットへのさらなる浸透を推し進めるという戦略を追求し続ける。困難な経済状況,通信業界の不安定な状況,キャリア間補償率の縮小にも関わらず,確実な業績を上げることができて喜ばしい」(同氏)

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