米Avaki社が米国時間7月23日に,グリッド・コンピューティングを実現するソフトウエアの最新版「AVAKI 2.5」を発表した。新版では,キャッシュ・メカニズムの採用により,グリッド間のデータ・アクセスのパフォーマンスを大幅に向上させた。

 新版では,WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)を介したグリッド間でも,LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)内同士に匹敵するデータ・アクセス速度を実現できるとしている。

 また,同製品は他のグリッド・ツールキットとは異なり,カスタマイズを必要としない。インストールすればすぐに使用できるパッケージ・ソフトウエアである。

 AVAKIを使用するグリッド間では,WANを介して,高速かつ安全にデータをやり取りできる。グリッドの地理的位置,管理ドメイン,プラットフォームにかかわらず,容易にお互いのファイルやデータにアクセスできる。

 また,自動的に最も新しいデータにアクセスするため,システム管理者やエンド・ユーザーが,データを管理したり,FTP,CD,テープなどの非効率的な方法でファイルを転送する必要性がなくなる。ユーザーは,アプリケーションに変更を加えたり,データへのアクセス方法を変えたりすることなく,データ・グリッドの恩恵を受けられる。

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