米Entropia社が米国時間7月22日に,PCグリッド・コンピューティングを構築するソフト「DCGrid 5.0」を発表した。同製品は,既存のWindowsベースのPC端末がもつ余剰処理能力を,ネットワーク接続して経済効率良く大きな計算処理に用いることを実現するもの。
同製品のオープンなプラットフォーム・アーキテクチャにより,アプリケーションのソース・コードへのアクセスや修正なしでアプリケーションを迅速かつ容易に統合できる。また包括的なセキュリティ機能も提供している。
同製品の主な特徴は次の通り
・ ユニークなオープン・プラットフォーム
DCGridは,幅広いコンピューティング・アプリケーションを迅速かつ容易に統合する。
・バイナリ・レベルの統合
32ビットWindowsアプリケーションは,アプリケーション・ソース・コードの修正無く統合できる。オープンソース,サードパーティ製,プロプライエタリに関わらずアプリケーションをDCGrid上で実行できる。
・ベンダから独立
アプリケーションの統合は,ベンダに依存しない。アプリケーションの新しいリリースは,グリッドのカスタマイズや修正の必要無く容易に動作する。
・安全な複数次元の保護
特許出願中の隔離技術が,グリッドとともにリソースを保護する。
・デスクトップ・マシンの整合性を保護
デスクトップ設定,プログラム,グリッド・アプリケーションのエラーにより破壊されたデータ,デスクトップ・ユーザーのプライバシを詮索から保護する。グリッド・アプリケーションは,偶然または意図的にPC設定やデータ・ファイルへのアクセスと修正ができない。
・グリッド・アプリケーションとプロプライエタリ・データの整合性の保護
暗号と改ざん防御により,デスクトップPCに分散されたアプリケーション,プロプライエタリ・データ,リソースを保護する。
・PCの応答性を保護
グリッド・ワークを自動的に監視と制限してPCユーザーの侵入を防ぐ。常に見えない状態にあり,デスクトップ・ユーザーに入力や応答を要求することはなく,決してユーザーのパフォーマンスに影響を与えることもない。
・Webベースのジョブ管理
Webベースのインタフェースを提供して,複数アプリケーション,ジョブ,データセットの効率的な管理を行う。
・中央集中型のIT管理
リモートから制御可能なブラウザをベースとした管理インタフェースを提供。パフォーマンスを最適化するためにグリッド・リソース,使用,セキュリティを完全にコントロールできる。
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