米META Groupは米国時間7月22日に,WWWサイトのコンテンツ管理市場に関する調査結果を発表した。それによると,同市場は2004年までに100億ドル規模に成長するという。

 META Group社Electronic Business Strategies部門担当副社長のAndrew Warzecha氏によると,「今後12カ月間に,多くのベンダーが企業向けコンテンツ管理市場に目を向けるようになる」。しかし,同市場は2003年まで整理統合が進むことが予想され,コンテンツ管理を専門に行うベンダーは最終的に一握りとなるという。「ユーザーは,ベンダーの戦略と長期的な存続能力を慎重に検討する必要がある」(Warzecha氏)

 WWWサイトのコンテンツ管理は通常,企業-関連企業(BtoE:Business to Extended Enterprise)や企業間(BtoB)サイトでは任意で行う投資とみなされるが,企業-消費者間(BtoC)の電子商取引サイトでは必要不可欠だと考えられている。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・2002年第1四半期末には,Global 2000企業の約60%がWWWサイト・コンテンツ管理パッケージを購入している。しかしそれらの企業のうち,二つ以上のサイトで使用したり,戦略的な目的で利用する企業は5%に満たない。2004年には,WWWサイト・コンテンツ管理パッケージを購入するGlobal 2000企業が95%以上に達し,戦略的な導入が主流となる。

・Global 2000企業のWWWサイト・コンテンツ管理パッケージ購入は,60%以上が関連企業の影響を受ける。

・ベンダー間における製品格差は大幅に狭まっている。

・製品の選択基準では,ベンダーの存続能力や価格に加え,ネイティブなオーサリング・ツール,堅牢な管理ツール,製品アーキテクチャによるコンテンツ作成の容易さが重要性を増している。

・ベンダーの存続能力を判断するうえで重要なのは,組織資産,戦略,差別化,顧客基盤,迅速性,顧客の契約更新率などである。

・BtoCの電子商取引サイトでカギとなるのは,カスタマイズ機能と商取引エンジンである。

・企業は,ポータル・サイトを用いた戦略に堅牢なコンテンツ・インフラが重要であることを認識し始めている。このためポータル・サイトの統合化機能が重要性を増している。

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