米IBMが米国時間2月22日に,デジタル・メディア管理および配信のため枠組み「Digital Media Factory(DMF)」を発表した。IBM社のe-businessインフラで構成し,「さまざまな規模の企業がデジタル・ビデオおよびオーディオを管理,保存,保護,配信することを支援する」(IBM社)としている。

 Digital Media Factoryは,サーバー,ワークステーション,ストレージ製品,ミドルウエア,アプリケーション,サービスから成る。IBM社と他社の各種技術を利用する。IBM社の「IntelliStation Workstations」「Electronic Media Management System」「WebSphere Commerce For Digital Media」「IBM eServer」のほか,「DB2 Universal Database」をベースにした「IBM Content Manager」や「Total Storage」ソリューション,「IBM Global Services」などが含まれる。

 「Digital Media Factoryでは,IBM社と他の企業の技術を組み合わせた標準規格ベースの枠組みを提供する」(IBM社Digital Media部門CTOのJurij Paraszczak氏)

 現在IBM社は,メディア資産管理技術のプロバイダAncept社やWebパブリッシングを手がけるDivine社などと提携を結んでいる。IBM社は今年1年を通じて,デジタル・メディア戦略に向けた提携企業を増やす計画だという。

 ちなみに業界のアナリストによると,デジタル・メディア市場は50%の年平均成長率で拡大し,2004年には300億ドル規模に達する見込みである。また,米Forrester Researchの調査では,現在デジタル・ファイル形式で保存されているデータは100万Tバイト以上にのぼり,アナログ形式の3万倍を上まわるという。

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