米IDCが米国時間7月18日に,リッチ・メディア資産管理(RMAM:rich media asset management)ソフトウエアの世界市場に関する調査結果を発表した。それによると,今後同市場は大きく拡大し,2006年までに15億ドル規模に成長するという。そして,RMAMの利用がさまざまな垂直市場,特定製品市場(サブマーケット),用途に広がると予測する。

 「RMAM市場はかつて,ほぼエンタテインメント業界だけに限られていた。しかし,今ではあらゆる業種の企業が,社内全体からアクセス可能にすべき非テキスト形式の情報を大量に持っていることに気が付いたのだ」(IDCコンテンツ管理&検索ソフトウエア・サービス担当アナリストのJoshua Duhl氏)

 「企業は,従業員の訓練,パートナ企業とのやり取り,製品開発,ブランド管理,会社紹介のため,所有する非テキストのコンテンツやさまざまなメディアが混在するコンテンツをさらに活用しようと,RMAMシステムを求めている」(同氏)

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・RMAM垂直市場およびサブマーケットにおけるアプリケーションやソリューションは,より明確に定義され,細分化が進む。そして,さまざまなパートナ技術,コンテンツ・サービス,統合機能,標準技術の適用がなされる。

・より完成度の高いソリューションを提供しようとする結果,パートナシップが強化され,新たな企業参入や市場統合が起る。

・RMAM市場において最も成長が早い分野は,マーケティングやブランド資産管理である。

・企業は,RMAMによってブランド認知度,市場シェア,企業の評価を向上できる。

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