米Microsoft社が,デジタル・メディアのプラットフォーム「Windows Media」のライセンスを大手オーディオ・チップ製造業社MCS Logic社,MediaTek社,NEC,沖電気工業,三洋電機,SigmaTel,Sunplus Technology,東芝などに供与していることを発表した。同社が6月6~7日に東京都内で開催されている「Streaming Media Japan 2002」で明らかにしたもの。「Windows Media Audio」(WMA)技術を搭載したオーディオ・チップは,CDプレイヤ,カーステレオ,ポータブル・オーディオ・プレイヤ,無線ハンドセットなど幅広い製品で使われる予定。
現在,同技術は120種を越えるデバイスでサポートされている。同社は2002年末までに同技術に対応する消費者家電,DVDプレイヤ,CDプレイヤ,ポータブル・ミュージック・プレイヤ,PDA,ゲーム・デバイス,無線ハンドセットなどが2700万台に達すると予測している。
「これら大手チップ製造業社により,75を越えるチップが『Windows Media』をネイティブ・サポートすることになる。これは,消費者家電業界において同技術が主要な機能になりつつあることを示している」(同社Windows Digital Media部門のジェネラル・マネージャのDave Fester氏)。
同技術は,優れたオーディオ圧縮技術に人気がある。WMAファイルは,44khzのCD音質の音楽をMP3ファイルの半分のサイズで提供するため,同じメモリー容量で倍の音楽を保存できる。1枚のCDに22時間,350曲を越える音楽を保存できる。
新しいチップは,同年夏にベータ版がリリースされる次世代Windows Mediaテクノロジー「Corona」(コロナ:開発コード名)の再生にも対応する。
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