「北米のテレマティックス市場,2006年には現在の6倍の約30億ドル規模に」,と米調査
「北米のテレマティックス市場は,OEM機器の売上高や加入者による収入などを合わせると,2002年の5億ドル規模から2006年には30億ドルを超える規模へと急激に成長する」。米Forward Conceptsが米国時間5月28日に,テレマティックス市場に関する調査結果を発表した。
自動車産業におけるテレマティックスとは車載通信システムを指す。Forward Concepts社上級アナリストのMahy Churylo氏は具体例として,無線音声/データ・サービスとGPS(Global Positioning Systems)技術を組み合わせたカーナビゲーション,位置情報サービス,緊急時対応サービスなどを挙げている。「テレマティックスは当初,米General Motors(GM)の『OnStar』や『ATX Technologies』など,オペレータを仲介したサービスが中心だったが,エンタテインメント,ナビゲーション,緊急通報サービス向けなど,さまざまな車載エレクトロニクスが統合されつつある」(同氏)
デジタル・オーディオ放送(DAB)も,車載エレクトロニクス市場で着実に普及している。ダッシュボードに取り付けるタイプのこれまでのエンタテインメント機器と同様,DABはいずれテレマティックスに統合されるだろう。また,サービスが始まった衛星デジタル・ラジオに押されることなく,地上波DABは大きな市場機会をチップ・ベンダーやODM/OEMに提供する。DAB受信機とDABサービスを合わせた売上高は,2001年の900万ドルから2006年には約30億ドルへと急増する見通しだ。
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