市場調査会社の米MetaFactsが米国時間5月12日に,「米国における母親のパソコン利用が急増している」などとする調査結果を発表した。米国の21才以上の母親がパソコンを使用する割合は,1994年が35%,2000年が57%と増加しており,2002年は70%を超える見込みである。
インターネット接続が最も大きな要因の一つになっており,パソコンを所有する母親の約80%がインターネットにアクセスしている。
「母親が家庭用パソコンを購入する主な目的はインターネットや電子メールの利用だ。さまざまなインターネット対応端末が市場にあるが,どれもパソコンほど幅広く普及してはいない。また,子供の有無と母親のパソコン利用率は関係ないようだ」(MetaFacts社主席アナリストのDan Ness氏)
また,パソコンは他の技術製品の使用にも影響を与えているという。パソコンを使っている母親の31%はデジタルカメラを,18%はPDAを所有している。携帯電話機に至っては82%が所有しており,パソコンを使わない母親の場合の50%よりはるかに多い。
家庭に自身のパソコンを所有していない母親は,パソコンを購入しない主な理由として「民生機器を購入することに慣れていない」「電子機器を購入するのはリスクが高い」「最新の技術についていくのは大変」「経済的に余裕がない」などを挙げている。また,パソコンを使用している母親と使用していない母親の両方が,「価格が下がるのを待っている」「インターネット・セキュリティやプライバシの問題が心配」と回答した。
パソコンを所有している母親の特徴は,大卒以上で仕事を持っており,専門職,管理職,技術職,または経営者。その配偶者も同様の学歴を持ち,同様の職業に就いている。家庭の年収は平均3万5000ドル以上である。
その他の主な調査結果は以下の通り。
・パソコンを使用する母親は,都市中心部より郊外の方が格段に多い。
・パソコンを使用する母親の割合が最も多い都市は,バーモント(94%),サウスダコタ(89%),ニューハンプシャー(85%)である。
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