米Microsoftが米国時間5月6日に,インタラクティブな番組ガイド(IPG)を提供する「Microsoft TV IPG」を,CATV関連の展示会「National Cable & Telecommunications Association(NCTA)Cable 2002」で発表した。

 Microsoft社と米Motorolaが同日,NCTA Cable 2002会場のブース(Microsoft社のブース番号3647およびMotorola社のブース番号1623)でMicrosoft TV IPGのデモンストレーションを行うという。

 Microsoft TV IPGは,シンクライアント・セットトップ・ボックス(STB)向けのソフトウエア。これによりユーザーは,デジタルCATVのチャンネルやサービスの操作が行えるようになる。Motorola社のSTB「DCT1000」と「DCT2000」に対応している。

 「高速なスクロールとチャンネル操作が可能で,デジタル・テレビを操作しやすくするインタラクティブな番組ガイドを提供する。テレビ番組の選択や表示の変更が,より迅速/簡単/直感的に行える」(Microsoft社)

 Microsoft TV IPGは,ブランドに応じてユーザー・インタフェースの調整や,グラフィックス,配色の変更が行えるという。現在使用中のSTBにダウンロードして利用することが可能で,今年5月後半にもMicrosoft TVの顧客に利用できるようにするという。

 Microsoft社によると,Microsoft TV IPGはACADIAと呼ばれるベンチマーク・テストを受け,DCT2000用テストに合格している。このほか現在,DCT1000用のテストを実施中であるという。このACADIAは,ブロードバンド・ネットワーク事業者が,加入者に提供するソフトウエア,コンテンツ,アプリケーションを選択する際に参考にするテストである。

 またMicrosoft社は同会場で,同社の「Microsoft TV Platform」向けクライアント・ソフトウエアの最新版「Microsoft TV Advanced 2.0」についても明らかにした。ビデオ・オン・デマンド(VOD)とデジタル・ビデオ録画(DVR)機能を組み込んでいる。「これらの機能により,ネットワーク事業者は,高度なサービスをより迅速かつコスト効率よく加入者に提供できるようになる」(Microsoft社)という。

◎関連記事
米マイクロソフトがインタラクティブTVのサポート強化を発表
「iDTVのミドルウエア分野は2002年にMicrosoftTVが優勢に」---米調査
「双方向デジタルTV,2002年にMicrosoftTVが優勢に」,米Strategy Analytics調査
ITV技術とサービスの開発支援団体「iTVC」が設立,米マイクロソフトなどが参加
デジタルTVにもLinuxを! STB向け組み込みLinuxの標準化で業界団体が誕生
「北米のデジタルSTB市場でパイオニア,ソニーが急成長」,と米調査会社
「米国の消費者はインタラクティブTVサービスへの切替えに積極的」と米調査
「ブロードバンド,デジタルTVに注力するCATV事業者」と米In-Stat

[発表資料へ]