米TRACE strategiesが米国時間9月27日に,北米のデジタル・セットトップ・ボックス(STB)市場に関して調査した結果を発表した。2001年末に米Motorolaと米Scientific-Atlantaが両社合わせて88.7%の市場シェアを占める。しかし,2002年末にはこの割合が85%に減少し,代わりに英Pace Micro Technology,松下電器産業,オランダのPhilips,パイオニア,ソニーなどのデジタルSTBの導入が増加する。

 米AT&T Broadband,米Cablevision Systems,米Cox Communications,米Time Warner Cableといった多数のケーブル事業者が導入するPace社,松下電器産業,Philips社,パイオニア,ソニーのデジタルSTBは,2002年末に合計93万2000台にのぼる。

 2001年~2002年に導入台数が最も急速に伸びる製品は,パイオニア製「Voyageur 3000」とソニー製「DHG-M55CB」。Voyageur 3000は北米における市場シェア9.4%,DHG-M55CBは2.9%を占めるようになる。

 民生電子機器メーカーが開発したデジタルSTBの導入が増加するものの,2002年末に最も普及するデジタルSTBは依然としてMotorola社製「DCT-2000」だ。2位にはScientific-Atlanta社製「Explorer 2000」が続く。

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