「過去6カ月間に,米MicrosoftのC#を利用する開発者は7%から12%へと急増した。また2003年にC#を使用する予定の開発者は24%である」。米Evans Dataが米国時間5月6日に,プログラミング言語C#の普及状況に関する調査結果を発表した。

 この調査は2002年3月から4月にかけて,米国およびカナダの開発者800人以上を対象にインタビュー形式で実施したもの。

 C#は,Microsoft社のAnders Hejlsberg氏が中心となって開発した言語。Microsoft社は,C#を.NET戦略のWebサービスの中核を担うツールとして位置づけ,その普及に注力している。.NETプラットフォーム向けに開発されたC#は,C++やJavaに類似しているが,Windowsプラットフォームに特化したコンポーネントの作成を想定している点が異なる。

 Evans Data社アナリストのJay Dixit氏は「この6カ月間にC#を使用する開発者が急増したのは,Microsoft社が2月に出荷した『Visual Studio .NET(VS.NET)』の影響が大きい。VS.NETのリリースを契機に,多数の開発者が新しい開発言語やツールにアップグレードした」と説明する。しかし,「今後C#を利用するであろう開発者の増加は楽観的な数値と言える。.NET戦略の影響のほか,C#がHejlsberg氏による最新の開発言語ということで,とりあえず試してみたいと考える開発者が多いようだ」と補足した。

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