引き続いて4月19日には,VS .NETに含まれている三つのプログラミング言語「Visual Basic(VB).NET」「Visual C++ .NET」「Visual C#」それぞれの単体パッケージを出荷する。
基本のエディションは3種類
VS.NET日本語版のパッケージには7種類ある(表)。基本になるのは,Professional,Enterprise Developer,Enterprise Architectの3種類のエディションだ。現行のVS 6.0のパッケージにはProfessionalとEnterpriseの2種類があるので,最上位にEnterprise Architectが加わったことになる(元々のEnterpriseはEnterprise Developerにあたる)。
VS .NETの中位エディションであるEnterprise Developerは,Professionalの機能に,大規模システム開発を支援する機能が加わったもの。具体的には,ソースコード管理ツールVisual SourceSafeや分析ツールVisual Studioアナライザが付属する。最上位のEnterprise Architectにはさらに,Officeアプリケーションの作図ツールVisioをベースにしたデータベース/UML(Unified Modeling Language)モデリング・ツールが付属する。VS 6.0のEnterprise版にはモデリング・ツールとして米Rational SoftwareのRational Roseの機能限定版であるVisual Modelerが付属しているが,これがVisioに変更される形だ。
Academicエディションは,Professionalに入門用書籍や学習ツールが付属したものである。教職員/学生向けに販売する。残りの三つのパッケージは,日本独自の製品だ。基本になる3種類に開発者向け支援サービスMSDN(Microsoft Developer Network)の権利を同こんする(エディション名の後ろにMSDN Deluxeが付く)。これらのパッケージには,Windows XP Professional(開発/テスト用ライセンス)が付属するほか,オフィス・ソフトなど最新アプリケーションのダウンロード・サービスを利用できる。ただし,具体的なサービス内容はエディションによって異なる。
4月に出荷する単体パッケージの価格は,それぞれ1万2800円(推定小売価格)。現行のVisual Basic 6.0とVisual C++ 6.0がそれぞれ2万5000円前後で売られていることを考えると割安感がある。ただし,既存ユーザー向けのアップグレード・パッケージは用意していない。
Visual Studio .NET | |||||||
エディション | Professional | 同MSDN Deluxe | Enterprise Developer | 同MSDN Deluxe | Enterprise Architect | 同MSDN Deluxe | Academic |
出荷開始 | 3月22日 | ||||||
推定小売価格(アップグレード用パッケージ) | 14万8000円(8万4800円) | 15万8000円(9万4800円) | 22万8000円(14万8000円) | 24万8000円(15万8000円) | 35万円(24万円) | 38万円(26万円) | 2万4800円 |
対応OS | Windows XP,Windows 2000(SP2以上),Windows NT 4.0(SP6a以上) | ||||||
機能概要 | ●.NETアプリケーションの開発機能
●複数言語のサポート(Visual C#,Visual Basic .NET,Visual C++ .NETほか) ●強化された統合開発環境(IDE) |
Professionalの全機能に加えて ●開発支援/テスト/分析ツール(Visual SourceSafe 6.0c,テスト・ツール,Visual Studioアナライザなど) ●開発/テスト用SQL Server,Exchange Server などが付属 |
Enterprise Developerの全機能に加えて ●Visioベースのデータベース/UMLのモデリング・ツール ●開発/テスト用BizTalk Server などが付属 |
Professionalの全機能に加えて ●入門用書籍や学習ツール などが付属 |
(日経ソフトウエア)